DO.3

ストリートダンスをする前に必ず知って欲しい価値観

2024.1.29

表現すること自体がカッコいいストリートカルチャーの根源

スーパーチャンプルーを筆頭にD.LEAGUEの発足やパリオリンピックの正式種目追加、中学校の保健体育においてもダンスが必修化するなど、世界的に見てもダンスブームの真っ只中である。

ただ、どれにしてもダンスを見る、踊る、という表面だけがコンテンツになっていることもあり視聴者や学生がその成り立ちを知る機会に出会うことはなかなかない。

今回は、ダンスを習っている人たちをはじめ、人前で踊るのが恥ずかしい。できない。ストリートダンスに興味があって始めてみたい。と思っている人たちに向けて、私がストリートダンスを始めてから今に至るまでで変化した価値観をこの記事を読んで広げて欲しい。

ストリートカルチャーを学ぶには

そもそも、ストリートダンスの起源を知らなかった私がWikipediaで調べてみると「ストリート(路上)で踊られることから発生したダンスの一種。このダンスを踊るものはストリートダンサー(street dancer)と呼ばれる。」と書いてあった。
正直、なぜ路上で踊るのかが分からず、関連しそうなものをググると「ワイルドスタイル」「GET DOWN」「SOUL TRAIN」「Get on up」などのアメリカ映画とTV番組がヒットした。見てみるとストリートカルチャーの成り立ちや当時の社会の流れが映し出されてとてもおもしろい。これらは一度でいいからぜひ見て欲しい。

へたくそがブームになったストリートダンスの起源

1970年代初頭、アフリカ系アメリカ人たちが平等を求める行動の政治的背景から、置かれた環境が劣悪でも生き抜くための源として、高揚感やノリのようなグルーヴ感が重要視されるファンクミュージックが一躍ヒットするようになり、それに合わせる流行のダンスとしてカウンターカルチャー世代を中心にファンキーチキンが流行していた。
まだストリートダンスという言葉すらなかったこの頃、ファンキーチキンをうまく踊れなかったドン・キャンベルロックが練習していたのを見た周囲の人たちは、彼が下手すぎて真似しだしたのがストリートダンスの始まり。
今ではそのダンスがロックダンスとして今も継承されているから興味深い。

今と昔のストリートダンスを知って変化した価値観

現代の社会におけるダンスの立ち位置は、コンテストやスポーツなど競技としての意味合いが強いが、昔は技術だけではなく「下手だけどカッコいい」という自由な表現方法がフューチャーされいたたことを知ってからは、大事なことは自分の中にあるソウルをとにかく表現すること。という価値観に変わった。
たしかに、音楽ありきのダンスであり、音楽に対しての捉え方が人それぞれであるように、自分が感じた価値観を自由に表現するダンスがストリートダンスの本質なのかもしれない。

よりカッコよく、より自由に、より楽しく

ここまでくると、極論ストリートダンスはアメリカで生まれた自由なダンスということになり、先人たちが自分たちがカッコいい!目立つ!と思うスタイルは何かを追求した結果、ブレイキンやロッキンがあるだけであり、実際はそこに枠組みはないように思える。

全てのストリートダンスを通してわかったことは、自分たちがカッコいいと思えるか。そしてそれが楽しいか。ストリートダンスはここに全てが集約されている。

おわりに

このように、ストリートダンスの根源というのは、ダンスの種類ではなくただただカッコよく楽しく目立つものであり、上手いか下手かなどを判断する概念はないことがわかった。

この価値観が生まれてからは、積極的にサイファーに入ったり、1人で海外のストリートカルチャーに混じったり、ストリートダンスの楽しさが倍増し、誰が踊ってもナイス!カッコいい!と思えるようになった。

もし、ダンスが苦手、始めたばかり、勇気が出ないと思っている方がいれば、この価値観を参考にダンスを続けてみて欲しい。

DOTOWN journal

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